夜勤中に本当にあった介護現場での怖い話
これから、私が介護職として働いた1年半に起きた心霊体験について書いていく。
ちょうど働き始めて1年が経つ頃に夜勤をし始めた。
夜勤者は5人必ず居て、2階と3階の格フロア60人のご利用者様を2人と、3人にわかれて夜勤中は勤務にあたった。
深夜帯は、基本一人でフロアを見ることになっている。
ある夜勤中のことであった。
ちょうど9月も終わろうとした涼しくなってきた日のことである。
深夜に一人でステーションに居た時に、おじいさんからコールが鳴った。
身体が痛いから、起きたいとのことであった。
起こして、いつも座っている席にお連れし、その方が読んでいる本を渡して、少し談笑していた。
すると、反対の奥の居室からコールが鳴った。
そこに行ってみると、頭のクリアなおじいさんが、「誰かが、俺の足を触ってくるんだ。気味が悪いから見てくれないか。」と、頼まれた。
そうは言っても、その方の隣のベッドはショートステイの方がおもに利用する為、その日は空いていた。
それを伝えている時に、コールが鳴った。
話している途中であったので、そのコールを取れなかった。
すると、またコールが鳴った。
なんと、さっき起こしたはずのおじいさんのベッドから2回鳴っていたのだ。
その時は、背筋が凍りそうな程に驚いた。
内心おかしいなと思いながら確認の為、その居室に向かった。
すると、やはり誰も居なかった。
つまり、誰も居ないベッドからコールが鳴っていたのだ。
後から知った話なのだが、そのベッドの隣に居たご利用者様が、ちょうど3日前に、病院でお亡くなりになっていた。
よくその方とお話をしていたので、最後の挨拶をしに来てくれたのかもしれない。
夜勤をしていた時に、他にも不思議な体験をした。
眠りスキャンいうシステムが存在し、ご利用者様の心拍数や、ベッドから起き上がろうとしているのか、眠っているのかがパソコンの画面に映し出され、把握できるシステムだ。
ご臨終を迎えるほとんどのご利用者様が、最後に医務室前の静養室に運ばれてくる。
夜勤中、その静養室の誰も利用していないベッドに眠りスキャンが、反応していた。
心拍数も動いていた。
確認しに行くと、やはり誰も居なかった。
荷物がベッドの上に置いてあるだけであったのだ。
介護現場では、このような体験をいくつもした。
1年半で、介護職を辞め、現在は他業種で働いている。